パワーストーンなどというオカルト物が巷に溢れているが、核磁気共鳴の観点から考察する。
核磁気共鳴とは
核磁気共鳴とは奇数の陽子がある原子核に静磁場を掛けると歳差運動するものである。
よく知っているものは脳診断で使われるMRIである。
原子核はコマのように回転していて(スピン)外乱を受けて倒されてもある時間で元に戻る。
それを緩和時間と言う。緩和時間は組織の粘度、高分子化合物の状態、組織温度を反映する。
MRIではこの緩和時間の差を画像コントラストとして撮像するのである。
脂肪組織は水素が多く、骨は少ないことで水素からの信号強度が違う。
また、組織によって原子の外側にある電子の密度が違うためラーモア周波数(回転数)もわずかに異なる。
これを化学シフトと言い化学分析に使っている。
地球には地磁気があり、地上にある岩や石、草木、動物、水、空気など原子核のすべては歳差運動している。
近年、地磁気でも核磁気共鳴が測定できるようになった。
地磁気における元素のスピン周波数
地磁気核磁気共鳴では静磁場を1μTとした場合その核磁気共鳴周波数は約42.6Hzとなる。
ラーモア周波数は赤道付近(地磁気30μT)では約1.3kHz、
極付近(60μT)では2.5kHz、中緯度の札幌 (50μT)では2.13kHzとなる。
可聴帯域の周波数で核磁気共鳴が起こっている。
応答する周波数は物質の原子核によって異なるが、水素原子核(プロトン)が基準になる。
水も水素が応答する。
水素 2130Hz C7 ド
酸素 289Hz 水素の1/8は266Hz C4 ド
窒素 153Hz
ナトリウム 563Hz
炭素 535Hz 水素の1/4は532.5Hz C5 ド
カルシウム 143Hz 水素の1/16は133Hz C3 ド
アルミニウム 555Hz
銅 574Hz
コバルト 502Hz
マンガン 525Hz
シリコン 423Hz 水素の1/5は426Hz A4に近いラ
プラチナ 457Hz
燐 862Hz 水素の1/2.5は852Hz A5に近いラ
ニッケル 190Hz
鉄 69Hz
銀 86Hz
金 36Hz